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放送日 平成26年12月20日(mp3形式音声ファイルはこちら→) 
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。

タイトル: 壬生オアシスガーデンで遊ぼう!
概要: 自らの土地を地域に開放し、地域の交流に貢献しておられます壬生オアシスガーデンのオーナー、久武公一氏と、その広場における活動を支援されています武田研究室の活動についてお話しいただきました。

前列左から 久保田氏 久武氏 武田氏
後列左から 絹川 宗野氏
出演者: 久:久武公一氏 壬生オアシスガーデンオーナー 園芸福祉士
武:武田史朗氏 立命館大学 キャンパス計画室副室長
理工学部 建築都市デザイン学科 准教授
武田計画室 ランドスケープ
保:久保田 貴大氏 立命館大学 理工学部 建築都市デザイン学科 武田研究室
宗:宗野 ふもと氏 京都市景観・まちづくりセンター(文化人類学徒)
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)
   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
絹: まちづくりチョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
************************************************************************
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最新のエピソードをご紹介しております。
いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日の番組タイトルでございますが、「壬生オアシスガーデンで遊ぼう!」と題してお送りいたします。
そして今日はゲストお三方プラスワン、身内が一人入っておりますが、男性3人、女性1人のゲストでお送りいたします。

■いつもの他己紹介です
絹: では、ゲストの紹介を兼ねて、メインゲストの“壬生オアシスガーデン”のオーナーである久武さんについて、武田先生、語って下さい。
どんな方ですか。
武: はい。今日のタイトルの“壬生オアシスガーデン”というのが、京都市の下京区のまちかどにあります。
プライベートな土地なんだけれども、みんなで遊べる場所になっているという“壬生オアシスガーデン”のオーナーでいらっしゃるのが久武さんで、印象的には非常に度量の大きい、それでいて寡黙な男らしいお父さんという感じですね。
絹: 久武オーナーは、先ほど伺いましたら御年72になられます。
“壬生オアシスガーデン”のオーナーでいらっしゃいます。
久武さんよろしくお願いいたします。
久: こちらこそ、よろしくお願いいたします。
絹: それでは今度は久武オーナーにご紹介願いますが、お隣に座っている若いゲスト、久保田さんって、どんな男ですか。
久: 見かけはすらっとしていて、背が高くて男前なんですけど、しっかりされていましてね。
僕らが学生の頃と比べたら、だいぶ違うなと。
色々地域の方とも、随分仲良くなっておられますしね。
その点で感心していまして、勉強家でもありますし、素晴らしい方ですね。
絹: 久保田さんは、“壬生オアシスガーデン”のカフェ倶楽部代表にして、立命館大学理工学部武田研究室のメンバーですね。
保: そうです。
絹: それでは今度は久保田さんの順番だ。
師匠の武田先生について語ってください。どんな人?
保: 焼酎大好きの、すごく頭のいい方で、一定量飲むと、すごく面白い話をして、それを超えると難しくて、僕の脳がついていけなくなる。
そんな師匠ですね(笑)。
絹: 武田先生は立命館大学の理工学部の先生で、教鞭をとっておられます。
御専門はランドスケープ。
武: そうですね。
建築とかランドスケープとかです。
絹: そういう顔もお持ちと言いますか、事務所も率いていらっしゃいます。
そして最後、一人、身内ですが、宗野ふもとさん、本日もよろしくお願いします。
宗: よろしくお願いします。
絹: 宗野ふもとさんは、今、京都市・景観まちづくりセンターの職員ですが、その前職がちょっと面白くて、この間までウズベキスタンにおられたという、文化人類学者と言うか、そういう勉強のフィールドワークをされていた方です。
そういう方の目から、今日の“壬生オアシスガーデン”はどのように映るか、後でお聞きしたいと思います(笑)。

■第一章 壬生オアシスガーデンって、どんなところ?
 ●そもそものはじまり
絹: それでは久武オーナーにお伺いします。
“壬生オアシスガーデン”をそもそもおつくりになられようとしたのは、いつ頃の事でございましたか。
久: きっかけは、前の古い家があったんです。
もう百数十年前の家なんですが、木造住宅で潰れそうで傾いて大変だったので、直そうと思ったら、えらいお金がかかるからということで・・・。
そこで思い切って潰して、その跡地が更地であったんですが、なんとかその利用方法はないかということを考えていました。
私はずっとサラリーマンをやっていて、地域との繋がりって、ほとんどなかったものですから、地域の人たちに利用していただける場所づくりができないかということで、行政とも相談をしまして、家の前をちびっこ広場という形で、地域の皆さんに開放しようと。
ただ、ちびっこ広場と言いましても、子どもがだいぶ少なくなりましたので、ちびっこよりもお年寄りとか、家庭におられる方々の井戸端会議ができる場所にならないかなと、そういう場所づくりをしたいと思ったのがきっかけですね。
絹: それは今を去ること何年前くらいですか。
久: もう少しで10年になりますね。
絹: じゃあ、その“壬生オアシスガーデン”構想というのは、10年あたためてこられたと。
久: いや、そうではなくて、その時にもう“壬生オアシスガーデン”はスタートしているんです。
絹: じゃ、もうできて10年になるんですね。
さあ、武田先生、行ったことのない人のために、どの辺なのかご説明願えますか。
武: そうですね。
壬生寺の近くなんですけど、壬生川仏光寺から西に行ったところです。
そういう言い方でいいんでしょうか。

 ●手始めは菜園から
絹: はい、京都人はそれがわかりやすいです。
ご自宅を開いて、この言葉がわかりやすいかどうかわかりませんが、コミュニティガーデンという解説をすると、“壬生オアシスガーデン”の本質の隅っこくらいはかすりますかね。
武: そうだと思います。
特に菜園をなさっているんですね。
地域の方がみんなで使えるというか、管理する方は決まっているんですけど、順番にというか、場所ごとに、地域の方が作物を育てている所もあるので、まさにコミュニティガーデンというところはあるんじゃないでしょうか。
絹: 久武オーナーにお聞きしますが、その菜園区画って、何区画くらいありましたっけ。
久: 全部で12区画ですね。
絹: 1区画が1畳くらいの大きさですか。
久: 1坪ですので、2畳くらいありますね。
絹: じゃあ、結構ありますね。
先ほど伺っていたお話では、菜園からまず手始めにスタートされてたんでしたっけ。
久: そうです。
近所の方にそれぞれグループをつくっていただきまして、1区画ずつ10区画ほど、あとの2区画は自分の家で管理していたんですけど・・・4~5年はそれでいっていたんです。
ところが皆さん、水遣りに来るのが億劫になったり、お年を召されて「ちょっとしんどいよ」という方などが出てきて、その管理をほぼ私どもがやる区画が非常に多くなったんです。
今現在もそういう状態ですけれども。
絹: 1坪の区画が10区画、それを4~5年地域の人にグループを組んでいただいてという提案を、地域に向かってなさって、「あ、いいですね」とご近所さんでなさっていたけれども、だんだん水遣り等、お年を召して来られて「つらいよ」と。
そして最終的には、久武さん御夫妻が全部やるという形に近くなってしまったということですね。
久: そうですね。はい。

■第二章 武田研究室との出会いから
 ●普通じゃないちびっ子広場がある!
絹: さあ、そこでコミュニティガーデンである壬生のオアシスガーデンが進化、次の段階に移ったのかもしれません。
次なる工夫はどのようにされたのですか。
そこで武田研究室との出会いがあったのですか。
久: そうですね。それまでだいぶ期間があったんですね。
真ん中に広場があるんですけど、その広場の利用方法、周りの菜園は適当に我々が管理すればいいんですけど、真ん中の広場をもうちょっと利用できないかとずっと考えていたんです。
どうしたらいいのか、よくわからないし、何かイベントを打つにしても、どうやって広報したらいいのかわからない。
その準備も僕と家内の二人でやるのも、ちょっとしんどいしという、そういう時代がしばらく続きましたね。
そこで武田先生との出会いがあるんですけど。
絹: そもそも武田先生と久武オーナーは、どこで会わはったんですか。
武: お会いするよりも何年か前なんですけど、うちの研究室で、ちびっ子広場について、代々調べているといったことがあったんですね。


絹: あ、研究テーマがちびっ子広場であったと。
武: 公園というのはたくさんあるんですけど、できない遊びもたくさんあるし、やっぱりオーナーと言うか、主がいるというのは、場所づくりに大事なんですね。
「自主管理」とよく言うんですけど、管理者の顔が見えていて、色々サービスなんかもしながら、その人のところに集まってきて使うような広場は、すごく色んな所で「いいんじゃないか」と言われているんです。
調べていたら、ちびっ子広場が本当にそういうことができるところで、だけど残念なことに、本当に子どもが少なくなって、数が減っている。
それはよくないから調べてみようかとやっていたら、全然ちびっ子広場に見えないようなちびっ子広場があってですね(笑)。
普通のところは遊具とかあるんですけど、全然遊具とかないし、「何なんだろうな、これは」という(笑)。
絹: 武田先生の研究室では、ちびっ子広場が研究テーマで、調べてらした。
そうすると、「あれ、毛色の違うちびっ子広場を、仏光寺壬生川西入ルに見つけたぞ。これは何や」と興味を惹かれたわけですか。
武: そうですね。
前々から、なんだかそういう変わったちびっ子広場があるらしいというのは、聞いていたんですけど、行ってみたら、「これは全然普通じゃないな」と。
絹: やっぱり久武さんがやられていた4~5年の動きというのは、いろんな所に伝わっていたみたいですね。
武: そうですね。
ご本人はあんまりご存じないところで、注目されていたところはあったんじゃないかと思いますね。
久: 全然知りませんでした。

 ●どんなところか、想像してみてください
絹: まだ行ったことのないリスナーの皆さんのために、言葉でイメージを持っていただく助けになればいいんですが。
ちょっと想像していただけますか?
壬生川通、仏光寺の交差点、トコトコと西へ入っていく。2~3分歩くと、久武さんのおうちに出くわします。
110年建っていた古いお家を、新しいお家に建替えられて、そのお家が建っているお玄関から通りまでの間、かなり広い広場、そこに1坪の菜園が10区画、周りを囲んで、真ん中に広場がちんとあると。
テーブルとイス?

壬生オアシスガーデン全景
武: テーブルとベンチですね。
パラソルもかかっています。
絹: テーブルとベンチがぽんと置いてある。
「どなた様もどうぞ」という看板とか、「壬生オアシスガーデン(ちびっ子広場)」みたいな看板がかかっていると。
「これは、何や」という空間です。
武: そうですね。
その時には、看板もそんなにわかりやすくはなかったですね。
絹: あ、そっか。今のやつは、久保田さんたちが、作ったやつ?
新しくなった案内看板
保: そうですね。
今年の5月くらいから、見やすいように看板を作り直そうと、久武さんと相談しながら、新しい看板を作りました。
絹: なんか、手作り感満載の、いい感じの看板じゃなかったっけ。
保: 見やすくなりました。
久: それまではね、かまぼこ板の倍くらいのものが吊るしてあったんですが、文字もぼやけて見えなくなりかけているという状態だったんです。
だからきれいになりましたね、あの看板は。
絹: さあ、久武さんの思惑、菜園コーナーを地域の人たちに開放して、色々作物を作った、植物を作った、花を作ったと。
でもだんだん世話が辛くなってきて、ぽつぽつ空いてきた。
さあ、次なる段階で武田研究室との出会い、久保田さんたちとの出会いがありました。

 ●今年はイベントを4つ開催しました
絹: さあ、そこで久保田さん。
オアシスガーデンカフェ倶楽部代表という肩書きを持っていますが、ここで久保田さんは、久武さんと出会って、色んなイベントを推進したんですよね。
そのことについて、リスナーの人に教えてくださいな。
保: 去年1回だけ“芋掘り炊き出し大会”というものを行いまして、地域の方がすごく集まってくださって、大変好評だったので、今年は数を増やしてみようという、ちょっと実験的な試みでした。
久武さんの「人が来なくてもいいから、やってみることが大切だ」という温かい言葉を頂いたので。

「おとなのラジオ体操」~騒音気にせず気軽にラジオ体操~
京都新聞(Web版) 2014年9月3日の記事から
絹: いやあ、名言ですね(笑)。
保: そうですね(笑)。
なので、僕たちも人を集めるというよりも、ここで何ができるのかということを考えながら、今年は合計4つイベントを行いまして、8月に“大人のラジオ体操”というのを1週間やりました。
絹: 暑い時に。
保: はい。ちょっと暑かったんですけど、皆さん集まっていただいて。
それから9月にはフリーマーケットを開きました。
地域の方々に出店をしてもらって、僕たちはそのサポートをするというだけの感じで・・・
10月には“防災企画”というのをやりまして、これは災害マップ作成と非常食という、普段食べないものを食べてみようという企画を行いました。
そして11月には去年同様“芋ほり炊き出し大会”をやって、合計4つを今年はやりました。

 ●芋掘り炊き出し大会
絹: やっぱり“芋堀り炊き出し大会”に耳がいっちゃうんですけど、芋堀りだけじゃなくて、炊き出しというのがついてますね。
この炊き出しというのは、何が出てきたんですか。
保: みんなでカレーと、実際に掘ったサツマイモを使った芋ご飯ですね。
あとさつまいもの芋づる(今はあまり食べている人が少ないですけど)を使ったキンピラを作って、合計3品を地元の方々と、大きな釜を使って、実際の炊き出しを想定しながら作りました。
絹: ああ、非常時の炊き出しをイメージして。
それでもちろん芋づるもお芋さんも、“壬生オアシスガーデン”の花壇から。
久: 2区画で作ったんです。
絹: 2区画ということは、畳4畳分くらい。
久: そうですね。
絹: うまかった?
保: 美味しかったですね。
地元の方々が自分たちの好きなように作っていて、自分では作らない味で作ってくれるんですね。
僕たちは材料とかを提供するだけなんです。
僕たちを置いて行っちゃって、自分たちで勝手に進めて(笑)。
それもまたいいなと思いながら(笑)。
僕たちがやるんじゃなくて、自分たちでやり始めちゃうというのが、面白くて。
それはもう、ずっと培ってきたものが、参加してくださっている方たちを動かしているのかなと。
絹: 御近所さんですか、全部。
久: そうですね。
絹: これは久武オーナーにしたら、しめしめじゃないですか。
久: いやあ、うれしかったですよ。皆さん、喜んで来ていただいて。
これだけ利用していただくというのは。
絹: もともとサラリーマンの御出身で、あまり地域とも関わりがなかったので、このオアシスガーデンを井戸端会議空間にできたらなという思いをもっておられたとお聞きしましたので、これはもう井戸端会議どころか、勝手に話し始めて、作り始めちゃったと。

 ●イベントだけではなく、普段使いをしてほしい
久: 実際作業を始めたら、皆さん、おばちゃん方が夢中になって、もちろん世間話もしながらですけど、そういう状態が私の目指していたところなんですが、何かイベントがないとそういう集まりがないわけですよ。
そこらでもう少し普段使いができないかなということを、考え出しているんですけどね。
絹: 今、これリスナーの皆さん、聞き流さないでいただきたいのですが、久武オーナーは、今の段階でイベントを今年4回もやったということで、すごいなと僕らは思ったんですけど、さらに上を行こうと考えておられる。
さらっとおっしゃったけど、イベントに頼るだけじゃなくて、普段使いに、自然発生的に、ということを考えているとおっしゃった。
まさにまちの縁側と言いますか・・・
ちょっとびっくりしましたね、満足しちゃわないんだって。
年に4回イベントを打って、そういうことをしたら、「すげー」って、僕らは純粋に指をくわえて、顎をあんぐりみたいな、それほど値打ちのある活動だと思いましたがね。
久: いや、というよりもね。私は場所を提供しているだけのような感じなんですよ。
久保田くんなんかが、色々企画して広報して、やっていただいてますのでね。
そういうことから言うと、僕が何もしてないということはないにしても、それほど自分で努力しているという気はないんですよ。
絹: いやあ、でも下支えというか、空間と言うか、場をつくられた。
久武さんがその場を提供されてつくられた。
そしてその思いが空間には宿りますから、その宿った思いに若い人たちが反応したという形だから、やっぱりね。
それがやっぱり尊いなと思いますね。
4つのイベントで、何か印象的なエピソードはありますか?
久武オーナー、このイベントは面白かったとか、ご苦労なさったとかありますか?

 ●芋って、無尽蔵にできるんです
久: 芋のことで言いますとね、学生さんたちが来ていただいて、植えたんですけど、芋づるを埋め込んで芋ができるというのは、皆さんご存じなかったみたいで、楽しんでおられたと言うか、びっくりされたと言うか。
無尽蔵にできるんですよね、芋って。
場所さえあれば(笑)。
絹: これねえ、真似しましょうよ。
久武さんがやらはった事を、自分の庭でも無尽蔵にできるって。
非常食の炊き出し大会、芋づるでキンピラ、いいじゃないですか。
そんなにできるんですか?
久: できますね。
本当に場所さえあれば、芋のつるを切って、地面に挿しておくだけでできますからね。
絹: ほんなら、いきなりピンポーンと「久武さん、芋のつるをちょっとください」とかって・・・(笑)。
久: その時植えてなかったら、ないですけどね(笑)。
絹: 今年は植えてないんですか。
保: 来年また・・・。
久: またやるんだったら、やりますけど。
保: そうですね。やりたいですね。来年も。
絹: 私ごとで恐縮ですけど、私の母が上京区に住んでいるんです。
木造二階建てで40年くらい経った古い家ですけど、僕らが子どもの時は6人だったのですが、今は1人暮らしなんですよ。
庭があって、放っておいたら雑草だらけになっちゃうんですけど、それこそ無尽蔵にできるんだったら芋畑に変えれば、お孫ちゃんたちが喜んで、掘りに来るんだろうなとかって、思うんですけどね。
そういう空間は探せばいっぱいありそうですね。
保: そうですね。

 ●庭を開くということ
武: そういう、田舎だったら自然にあったようなことが、今はあんまりないですよね。
それを自分のお家の一区画を提供して、そういうイベントにまで繋げるというのはすごいですよね。
我々も最初「一緒にやりませんか?」と言った時に「あ、是非是非」なんて言ってもらえるなんて思わないですよね。自分の家のことですから。
ですから最初は「怒られたらどうしよう」と思っていたんですけど、それどころかどんどんみんなを乗っけていって、なさっているので・・・。
絹: まず最初は「ダメよ」と閉じる、断るのが、ありがちかなと思うじゃないですか。
それが「いいよ」って、お庭を開いちゃったんですものね。
武: 感動しました(笑)。
久: そんな大層な(笑)。
絹: 久武さんは、「自分は全然大層なことはしてない」と繰り返しおっしゃるし、「何にも努力してない」って、かっこよすぎません?(笑)。
やっぱり「それがすごい」と思っている人たちが、研究者だとか、若い人だとか、御近所さんだとかいるから、イベントなんかにも集まって来られるんだなと思います。
なかなか寡黙に語らない久武オーナーではありますが(笑)。
宗野ふもとさん、今のお話聞いていて、なんか面白くない?
どういうふうに見えますか、この現象。
宗: オアシスガーデンという場所を舞台に、色んな人たちがそこで活動されていて、それぞれバラバラなのかもしれないけれど、とても面白いと思っている事は・・・
すごく思いが一致していて、そういうのがオアシスガーデンがちょっとずつ進化していくミソなのかなと思って、聞いていました。
絹: たぶんね、あそこへ行くと、ホッとする人が結構いるんだと思います。
久武さん家に入っても別に怒られないんだと。
さっきおっしゃっていましたよね。「ベンチで修学旅行生が座って弁当を食っていた」とか。
「この場所は、なんかそういう場所なんだ」というのが、なんとなく久武さんの思いが伝染しているようなフシがありますね。

 ●イベントの発信力で次につなげる
武: さっき、「まだイベントだけでは」というところに辿り着いたという話がありましたが、やっぱりイベントをやって、「ウェルカムなんだ」ということがバンバン発信されたというところがあって、次に繋がって行くところまで来たかなという感じはするんですね。
絹: あ、さっきもう一つ、面白いことを教えてもらった!
「日本酒を楽しむ会をやらせてくれ」という申し込みがあったと。
久: ありましたね(笑)。
絹: オアシスガーデンで、日本酒をあてに、楽しんでいるおっちゃんたちがいたんですか?
久: おっちゃんだけじゃなくて、おねえちゃんとかもおられましたね。
中に入って話を聞いてないですけど、「場所を使っていいですか?」と言われたから、「どうぞ」と言って。
雨が降ってきたからテントを出してあげて、そんなことをしてました(笑)。
絹: 至れり尽くせりですね(笑)。
それに「会場費を置いていけ」とかいう話ではないでしょう。
久: いえいえ、全て「使っていただいてありがとう」という感じです。
絹: それが不思議、面白い。
さあ、リスナーの皆さん、お聞きになっていていかがでしたでしょうか。
口数少なく、あまりおしゃべりにならないオーナーでありますけれども、そのお人柄がどうやら近所に伝わっているようであります。
そして御夫妻で「ウェルカム」の気持ちをあの空間にこめて、それを「何か面白い空間がある」と感じた立命館大学の武田先生、嗅覚を働かせて研究対象として近寄って行ったら、やっぱりごっつう面白かったと。
そして若い学生さんたちとイベントを組んでいくということをやられました。
是非皆さん、御記憶下さい。そしてよければ覗いていただければと思います。

さあ、閉じる時間がやってまいりました。
この番組は、心を建てる公成建設の協力と、我らが京都市・景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。
久武オーナー、先生、久保田さん、ありがとうございました。
一同: ありがとうございました。
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