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放送日 平成25年9月21日(mp3形式音声ファイルはこちら→) 
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。

タイトル: 修徳まちなみ文化財ってご存じですか?
概要: ゲストに京都府建築士会まちづくり委員会から篁 正康氏、修徳まちなみ文化財選定会議から田中直輔氏をお招きし、修徳学区で定められた修徳まちなみ文化財選定についてお話しをうかがいました。
出演者: 篁:篁 正康(たかむらまさみち)氏 京都府建築士会まちづくり委員会
田:田中 直輔氏 修徳まちなみ文化財選定会議
株式会社 田中直染料店代表取締役)
阿:阿部 麻衣子氏 京都市景観・まちづくりセンター(ラジオ担当)
古:古川 裕之君 ちょびっと推進室インターン(龍谷大学経済学部辻田ゼミ3回生)
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)
   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
絹: “まちづくり”チョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
************************************************************************
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線のエピソードをお伝えしております。いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
そして本日のゲストは、お三方です。メインのお二方、ご紹介します。
京都府建築士会まちづくり委員会から篁正康(たかむらまさみち)さん。篁さん、よろしくお願いします。
篁: よろしくお願いします。篁です。
絹: そして修徳まちなみ文化財選定会議から田中直輔さん。
田: はい。田中です。よろしくお願いします。
絹: はい。そして紅一点、我らが京都市景観まちづくりセンター、愛称まちセンより阿部麻衣子さん。
阿: 阿部です。よろしくお願いします。
絹: そしてプラスアルファ、番組のインターンであります、龍谷大学の古川裕之君です。
古: こんにちは、龍谷大学の古川裕之です。よろしくお願いします。
絹: はい。この5人でお送りいたします。

■第一章 修徳まちなみ文化財とは?
 ●修徳と建築士会と京都大学門内研究室とのコラボレーションとして
絹: 本日の番組タイトル、テーマですが、皆さん、修徳学区ってご存知でしょうか?
烏丸通を挟んで、東洞院、そして西洞院、だいたい五条通、松原通に囲まれたエリアですけれども、「修徳まちなみ文化財って、ご存知ですか」と題してお送りします。
阿部さん、さっきの新聞記事のコピー、持ってます?
阿: はい。
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絹: リスナーの皆さん、最近、京都新聞で、気がつかれました?
9月5日、木曜日、地域版に「修徳文化財に44件、認定プレート設置」という、この記事。
「あ、おもしろそうやな」と思っていたんですが、偶然これに関わっているキーマンの方々に、今日お越しいただきました。
さあ、それではどなたに口火を切っていただきましょうか?
篁さんに、“まちなみ文化財”の選定と背景と言いますか、「“まちなみ文化財”の選定に至るまでに下敷きが大分前からあったんや」みたいな話をお願いします。
篁: 僕たち、建築士まちづくり委員会というところで、学区のまちづくりに関わらせてもらっているんですけど、修徳に関わりだして、今、たぶん8年くらいになるんです。
最初、修徳に一人メンバーが住んでいまして、その辺がきっかけから入って行ったわけですけど、子どもたちのまち歩きをしたり、イベントをやっていくなかで、学区の取組として、“まちづくり憲章”というのをつくっておられて、その第1部はつくっておられたんですが、第2部の“町並み編”というのを、僕たち建築士会と京都大学の門内先生らがサポートしながら、つくっていったわけです。
そのなかで“まちなみ文化財”というのを、地域のなかで選んで、これをまちづくりに活かしていきましょうよというのを、僕らから提案させていただいて、その辺をきっかけに“まちなみ文化財”の運動になっていった経緯があります。
それがもう6年くらい前だったでしょうか。どうでしたっけ?
阿: 平成22年です。

 ●小学生とまち歩き
絹: リスナーの皆さん、今ざっと、建築士会のまちづくり委員会の篁さんがしゃべってくださいましたけれども、この頃まち歩きって、あちらこちらで結構起こっているのをお気づきでしょうか。
子どもたちが20人くらい集まってきましたと。
で、さっき申し上げましたような、五条通、松原通、東洞院、西洞院の間のあたりの、どんなところを子だもたちが・・・。
子どもたちって、いくつくらいの人たちでしたか?
篁: 小学生ですので、小学生のなかでは年齢バラバラでしたけれども。
今、学校が統合してしまったので、修徳学区というのは元学区ですので、その学区意識というのは子どもたちにはないので、その辺の自分たちの学区の地域をもう一度見直してもらって、発見してもらおうというのがミソでして、その時に田中直さんとこも御商売をされているので、そこをちょっとお訪ねさせてもらって、そこから田中直さんときっかけができたということなんですけれども。
絹: 田中直輔さん、今日のメインゲストのお一方なんですが、この方、ご本職は田中直染料店代表取締役をされております。
子どもたちが来て、びっくりしはりませんでした?
どんな感じだったんですか?「頼むわあ!」って、来はったんですか?
田: まずですね、うちのビルがちょっと変わってるんですね。
オモテに瓦を葺いてみたりとか、ちょっと入口に庭をつくってみたりとか、そんなんで普通の箱ではなくて、ちょっと入口を工夫してあるというので、皆さんから色々見ていただいて、一つの場所に選んで頂いたんやと思います。
で、たまたま入口の入った所に、昔の蔵の梁を、これも大学の建築の方が研究材料にするのに、ガンと壊すのではなくて、ばらさはって、梁がそのまま残ったので、じゃあ梁をモニュメントにしましょうとなって、モニュメントになってるんですけど。
まあ、そんなんを見てもらいながら「うちの店は」というんで、ご紹介をさせていただきました。
その時は私は出張やったもんで、ウチの親父が喜んで説明してたようですけど(笑)。
絹: ああ、いいことされましたねえ。
前の古いお店の梁を、解体して残っていたヤツをモニュメント的に再利用・・・。
田: はい、スライスして壁にバンと貼っているんです。
200年以上経っている松の木らしいんですが、やっぱりカットするとヤニがばあっと出てきて、「まだまだ生きてるぞ」みたいなね。
「すごいなあ」と思って見てましたけどね。

 ●見て、話して、子どもたちに気づいてもらう
絹: 篁さん、田中直さんサラっと言わはったけど、こういうことをやろうとすると、結構、変な話、予算がかかりますよね。
建築士の立場からも、薦めたいけど、なかなか言いにくいことかもしれませんね(笑)。
篁: そうですね(笑)。
それで田中直さんとこは、もともと立派な町家を建て替えはったんですけど、今は景観条例ができて当たり前になってますけれども、景観条例ができる前の建物でして、自主的にそういう町並みに合う形に、ビルとして建て直さはったということで、新しい建物でも町並みに合うんだよというのも、子どもたちに気づいてもらいたいという点で、田中直さんとこも訪れさせてもらったということなんです。
絹: そういう田中直さんのお店、田中直染料店をはじめ、修徳学区の地域の神社や仏閣、それから古い町家、新しいところも、何カ所くらいお回りになったんですか。
篁: その時は、歩きながらなので6~7ヶ所回ったと思うんですが、古い町家の旅館なんかがありますので、そこも入らせていただいて、客室とかお庭とか見せてもらいながら、「こういう材料で町家はできているんだよ。風の通りはこうだよ」と、旅館の方からお話しいただいて、子どもたちに伝えてもらうとか。
それから地域の神社やお寺を回って、その歴史やなんかを地域の人に語ってもらうというので、子どもたちに伝えていきました。
絹: こういうお話を聞いていつも驚くんですけど、建築士会さんて、一級建築士さんとか二級建築士さんとかの専門集団ですけれども、こんなに地道に活動されているんですね。
僕らは土建屋さんですから、建築屋さんですから、本職は施工業者なんですけど、普段は「先生、先生」て、言うてるんですけど、こういう地道な一面、子どもたちを集めて、地域を歩いて、それから地域の人たちと語り合う場を設定する。
これが7~8年前の話・・・。
篁: そうですね。

 ●修徳まちづくり憲章というもの
絹: そして、そういう地道な活動が、阿部さん、何憲章でした?
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阿: “修徳まちづくり憲章”というのを出されていて、第2部“町並み編”というのを、平成22年に出されています。
絹: 無理な注文をします!“修徳まちづくり憲章 町並み編”を2言、3言で述べよ(笑)
無茶ぶりですねえ(笑)
篁: “まちづくり憲章”には、地域の歴史やなんかがずっと書かれていまして、最初に地域の歴史が説明されています。
あと、地域のコミュニティ資源を発見して、それを創造する取組をしていきましょうということで、古いものをしっかり良さを見ながら、新しい町並みに活かしていくようにしましょう。
で、そのためのルールとしては、こういう点に気をつけたらいいですよということが書かれています。
絹: パッと聞くと堅苦しく聞こえますが、実は地道なまち歩きだとか、田中直染料店さんに代表されるような「ただ新しいものに改装・新築したらええのや」と思ってない人。
なにかこう、地域に対する配慮だとか、古い物を工夫して、「まちに対して良い雰囲気が残ったらいいのにね」という思いとかが、ひょっとしたらこういうところに形を変えて、編集されたのかもしれません。
篁: そうですね。
絹: そしてこれらの下敷きの上に、今回京都新聞に大きく取り上げられましたように、“まちなみ文化財”というもの、リスナーの皆さん、ここでよーく聞いて下さい。
ただの文化財とちゃいますよね?まちなみですよね?
まちなみっていうのは、個別の建物とは、たぶん違いますよね?
この辺の話に入ってまいりましょうか。
田中さんは選定委員会の委員であらせられます。
その辺のご経験を語っていただけませんでしょうか。









 ●まち歩きをして見えてきた景色
田: 先ほどお話しいただいたまち歩きで、ご縁をいただいて、で、去年、「ちょっとこういうことをやるので、お手伝いしてくれませんか」という話をいただいて、正直何かわからんけど、「いいですよ」という話で入ったんですけど(笑)。
結構、月に一回の会議と、今までは冬の寒いなか、夏の暑いなかのまち歩きなんかがありまして、「非常にキビシイなあ」と思いながらも、逆に今までは車やバイクで走り抜けていたところを、一軒、一軒、言ってみたら目の高さから上を向いて見上げながら、また角度を変えながらというふうに、これだけまちを歩いたのは初めてのことで、ただ単に通り過ぎていた所に、「こんな宝物があるんやな」と。
宝物というのはちょっと言いすぎかもしれませんけど、そこに生活をしながら維持をされている。
ただ単に、よくある町家カフェじゃなくて、良く見せるためだけじゃなくて、そこに生活の匂いのある町家がいっぱいあるんやなと。
で、また、新しいけれども色々工夫をされていて、特に今回思ったのは、クーラーの室外機が結構、目の高さにあったりして、それがちょっと残念やなというお家が結構あったんですけど、新築のところでもその辺に気を遣いながら、目隠しをされているとか、「ああ、ここまで気を遣ってはるんやな」というお家があったりとか、ほんまに歩いてみてわかったことがありました。
絹: はい、それ、先ほどの事前の打ち合わせで、“まちなみ文化財”に選ばれると、お墨付きと言うか、太鼓判と言うか、プレートをいただけると。それは古いお宅だけではないよと。
新築でもさっき田中直さんが言われた「ああ、こういう気の遣い方があるのか」ということですけど、室外機に竹?
田: そうそう、室外機に竹で目隠ししてはるんです。
絹: 「これ、座布団一枚やな」と。
「これを“まちなみ文化財”の候補にあげたいんやけど、どうだ」みたいなことを言わはったと。これ、びっくりしました。

 ●まちなみ文化財選定の目線
篁: そうなんです。“まちなみ文化財”は、基本的な姿勢として、古い町家はもちろん(町家がほとんどなんですけど)、町家だけではなくて、新しい建物であったり、現代的な意匠であったり、伝統的ではなくても洋風な意匠であっても、修徳のまちとして大事に守っていきたいなと、皆さんが思われるようなものは、選んでいこうという方針でやってます。
ですから選定会議のみんなで、さっき言われたように何回もまちの中を全部調査して、歩いて、一応候補を挙げたんですけど、候補を挙げた上で、最終的にワークショップで地域の方に集まってもらって、地域の方に選んで頂いたという形になっています。
絹: 今回選定されましたのは、新聞記事によりますと、44件ですけれども、60件以上の候補をみんなで選ばれて・・・。
篁: もともとの候補としては、もっとあって、そこから選ばれたのが60件ほどで。
絹: そうなんですか。
一次予選はもっとあって、二次予選が60になって、三次でというような・・・。
篁: 三次でというよりも、了承されたのがという・・・。
絹: あ、ご辞退されたところもあるという。
篁: はい。
絹: 「そういう晴れがましいのはかなんわ」と、言わはる方もおられたわけですね。
篁: はい。
また、実際まちは動いてまして、選んだ間に売却されたりだとか起こっているのが現状でして、なかなか残したいと思っても、色んな事情で残せないものも現実にはあって、それをどうしていくかもこれからの課題なんですけれども・・・。

 ●選定会議のメンバー構成
絹: この“修徳まちづくり委員会”の中の“まちなみ文化財選定会議”のメンバーさんについて、教えていただきたいのですが、自治連合会の組織?
篁: そうですね。自治連合会の中に“まちづくり委員会”というのがありまして、その取組みの一部なんですけれども、それを進めるための選定会議という形でメンバーを構成しています。
連合会の委員の方ももちろん入っていただいているんですが、今まで連合会にあまり関わっていただけなかった方も、ちょっと個別に狙って、僕たちの方でお声かけして入っていただいて、その辺のミックスした構成でやっています。
絹: 憎いですねえ(笑)。この辺に建築士会の黒子としての深謀遠慮が垣間見えますね。
やっぱり自治連合会の方っていうのは、70代、80代のような、勝手な僕の思い込みですけど、ご高齢の先輩方が多いと。
田中直さんたちの年代はたぶん50代前後、そういう御長老から見たら若くて駆け出しでという、その間をなんとかこれで連携がとれて、地元にとっても素敵なことかもしれませんね。
篁: まだまだ始まったところなので、そうなっていくといいなと思っています。

■第二章 修徳まちなみ文化財の目指すもの
 ●プレートの焼印をイベント化
絹: さて、この“まちなみ文化財”のエピソードの中で、もう一つ教えていただきたいのは、焼印、あのあたりでさっきものすごく盛り上がっていましたので(笑)。
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篁: 新聞にも写真を載せていただいて、結構かっこいいのができまして(笑)。
絹: 焼印づくりのノウハウをここで一言お願いできませんか。
篁: これも僕、ちょっと狙いはあったんですけど。
業者にプレートを作ってもらうのは簡単なんですけど、わざわざ作業をする形にしようと思って・・・
プレートはプレートで、木は木で作っていただいて、焼印は焼印で別の焼印屋さんに作っていただいて、焼印を押すのをイベント化しようと・・・
その中で楽しいことが生まれて、繋がりが生まれたらなと思って・・・。
絹: ここに写真があるんですけど、リスナーの皆さん、バーベキューのね、コンロに炭をいっぱい敷いて、そこに焼印を入れて・・・。
篁: 横でウインナーを焼きながら(笑)。ビールを飲みながらね(笑)。
阿: 焼きながら、飲みながら(笑)。
絹: これ、15センチ×15センチですか?
篁: そうです、そうです。
絹: ケヤキを選らばれて、焼印が斜めになったり、歪まないように、ガイドを作られたのは田中直さんやと。
篁: すごいのを作っていただいて。ぴったり合うのを。
絹: これ、楽しそうですね。
篁: 楽しかったですよお。
田: 構想一ヶ月、実際作ったのは3時間みたいな(笑)。
実際、その場面には行けずに、皆さんにお任せをしてしまったという(笑)。
篁: 田中直さんはいないなか、みんなで楽しくやっていたんです(笑)。
絹: この技は他のエリアにも伝承されるべきですね。
で、焼印で“まちなみ文化財”というやり方もあれば、これにまた触発されて、僕の場合でしたら、“まちの縁側”という言葉にこだわっていますから、「ここはまちの縁側です」と、「この焼印の太鼓判みたいなのを受け取ってください」みたいなことが広がると面白いかもしれません。
ねえ、古川君。
古: 一目でわかるということが大事なことですから、なかなかまちの縁側って、一目でわかるのはないですから、一目でわかるということ。
そしてまた、焼印となるとちょっと格が高いと言いますか、豪華な感じがしますよね。
絹: これをもらったからと言って、副賞に何かついてくるわけでもないんですけどね。
田: これだけなんですけどね(笑)。


絹: でも、自分とこがそうやって選ばれて、「あなたのところは素敵だと思います。
ありがとうございます」という地域の思いがこれで表されているとしたら、何かすごく素敵だなと思います。
だって、この話になったら、思いっきり楽しそうな顔をされてますもの(笑)。

 ●「わたしたちのまちは、こんなまち」を発信するために
絹: さて、ここまでの話は、篁さん、田中直さんにとっては、「まだゴールではないのよ」と先ほどおっしゃいました。4割ぐらいだと。
「三段ロケットくらいまで来たので、もう衛星軌道に乗りましたか」と聞いたら、「まだまだ」ということですので、そのあたりをどうぞ(笑)。
篁: 去年、京都市が“地域景観づくり協議会”という条例で、制度を設けたんですが、修徳学区はその第一号に選ばれまして、地域で建物を建てるときには、事業主の方が地域の方と話し合うと。
その上で確認や景観の申請に進んでいくということが義務付けられたんですが、その中では、地域の方が建て直される時ももちろんありますけれども、他所から入って来られる時もあります。
他所から入ってこられる時は特に、「修徳学区がどんな地域かわからへん、わからへんのにどういうものを建てていいのかわからない」と。
そういう時に、地域の方が「こういう“まちなみ文化財”とかがありますし、このまちはこういうふうにしたいんです」ということを伝えることによって、良い町並みが生まれるような建物ができていければという話し合いの場を設けているんです。
その時に、地域の方がちゃんと歴史も含めた学区のことを紹介できるような力をつけてもらうための一助として、そのツールとして“まちなみ文化財”を活用していこうと狙っているわけで、これからどんどん“まちなみ文化財”が、その役目を果たしていけるように、まだこれから取組を進めていかなければいけないと、僕らは思っているところなんです。

 ●新しく入ってきた人も、まちを知ってまちを愛して・・・
絹: はい、面白いですね。でもちょっと専門外の方には難しい言葉かもしれません。
“地域景観づくり協議会”、これは京都市の条例として、先ごろ修徳学区が第一号として定められた。
これは新しい建物を建てたりする時は、地域とお話ししてくださいねと。
お施主さんでありますとか、業者、僕らはその業者の立場なんですけど、先ほども冗談交じりにお話ししていたんですけど、我々、建設業者が地域に入っていく時に、やっぱり一番気を遣うのは、地域との摩擦。
で、どんな方が周りにおられるかわからない。
そう言う時に、たとえばこの“まちなみ文化財”のことを事前に勉強してたり、“まちづくり憲章”を読んでた、それから例えば田中直さんなり、まちづくり委員会の人の存在を、もし計画する人が知っていたら、ちょっと不安が和らぐかもしれませんね。
篁: そうですよね。
そして住まわれる方も、それをきっかけにコミュニティに入りやすくなってくると思います。
これからずっと住まわれるわけですから、そこで最初にコミュニティとの断絶があったりすると、住まわれる方も困りますので、その辺がうまくできればと思っています。

 ●まちをわかりやすく見せるのが、キモです!
絹: そうですね。 “まちづくり憲章”をつくったりするだけじゃなくて、“地域景観づくり協議会”の条例をつくったりするだけじゃなくて、本当に地道でわかりやすいですよね。
子どもたちがまち歩きをしていたり、おっちゃんらがビール飲みながら、ソーセージ焼きながら、焼印を押していたり、「こいつら、何や」と(笑)。
「何かやっとんな」と。モノで書いただけじゃなくて、人の動きがあるというか。
篁: そういうのでわかりやすく見せていくということが、一つ重要なことだと思っているんです。
絹: さあ、リスナーの皆さん、お聞きになっていかがでしょうか。
修徳という学区は、職住近接で、観光資源がいっぱいあるというエリアでは、どうもなさそうです。
しかしながら、地元の方々がこうやって、建築士会さんを仲立ちにと言いますか、黒子として、色々動きを始めておられます。
なんかすごく「行ってみたいな」という気にさせる場所です。
いみじくも田中直さんが先ほどおっしゃいました。
「今まで通りすぎていたけど、しこたま歩いたな。暑い時も寒い時も」と。
たぶん歩いてみることって、自分たちのエリアが好きになる、すごくわかりやすいやり方なのかもしれません。
篁: そうですね。歩くスピードを取り戻さないと、見えるものも見えてこないですよね。
絹: さあ、そろそろまとめのタイミングに入ってまいりました。
今までゲストの方のお話を聞きまして、私、実は修徳のそばに仕事場があるんですけど、意識したことがありませんでした。
田中直染料店ですとか、焼印、ケヤキの15センチ四方の板、44枚を探す小さな旅。
あるいは京都外の方が、他のエリアの方が、そういうまち歩きツアーをされて、「ちょっと話を聞かせてもらえませんか」というような旅行者が訪れると、ロマンチックだなと思います。
篁: そうですね。

■告知です
絹: それでは、我らが景観・まちづくりセンター、まちセンからの告知です。
クリックするとPDFファイルが開きます
阿: 景観まちづくりセンターでは、京都の歴史や景観、町家の活用など、まちづくりに関する様々なセミナーを開催しております。
10月から12月に開催する各種セミナーの参加者を、今募集しておりますので、是非ご参加ください。
詳しい内容や申し込みは、まちセンのホームページをご覧ください。
皆さんのご参加をお待ちしております。
あともう一点、11月9日に“住まい・まちづくり学習フェスタ”というのを開催します。
未来の住まい手である子どもたちに、住まいとまちづくりについて知ってもらうために、子どもたちや地域の方々、あと住まい・まちづくり関連の専門家の方を対象に、神戸、大阪、京都、各都市のすまい・まちづくり学習の内容をご紹介します。
こちらの方も、まちセンのホームページをご覧ください。
皆さんのご参加をお待ちしております。
絹: はい、ありがとうございました。
まちセンからの告知に続きまして、我がチョビット推進室からも告知を一件、入れさせていただきます。
仲よくさせていただいています、上京区にあるまちの縁側“トネリコの家”の9周年記念事業が予定されております。
10月の6日の日曜日、13時30分から15時まで。
大井和子さんによる講演、これは大井製作所という、知る人ぞ知る足の健康、介護だとか健康の靴などの専門家の方ですけれども、「老化は足から、足から健康にね」という講演の後は、みんなで茶話会をやります。
ということで、時間がもうありません。ありがとうございました。
この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、そして我らが京都市景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。
皆さん、ありがとうございました。
一同: ありがとうございました。
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