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放送日 平成23年2月26日(mp3形式音声ファイルはこちら→) 
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。
ちょびっと
タイトル: 自分も住みたいと思わせる「有隣学区」って、ご存じですか?
テーマ: 人の輪を大事にする「有隣学区」について、ゲストの皆さんにお話を聞きました。
出演者:
大:大田垣 義夫氏  有隣自治連合会会長・五条少年補導委員会副会長  
中:中島吾郎氏  (財)京都市景観・まちづくりセンター 事業第1課長
伊:伊東俊亮氏 京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻
絹:絹川雅則   (公成建設株式会社)
ちょびっと
 
 
   放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。
 絹:  “まちづくり”チョビット推進室!
Give me thirty minutes,I will show you the frontline of “まちづくり” and “まちづくり” people in KYOTO.
  ************************************************************************
絹: 皆様こんにちは。まちづくりチョビット推進室の時間がやってまいりました。
この番組は地元京都の建設屋の目から見た京都の元気なまちづくりびとの紹介や、その活動の最前線をご紹介しております。
いつものように番組のお相手は当まちづくりチョビット推進室 絹川がお送りいたします。
さて、本日のゲストはお三方、今日は紅一点はございません。
男性の方ばかりお三方、お越し頂いております。
まずはメインゲスト、大田垣義夫さんです。
大田垣会長、自己紹介をお願いします。
大: 私は現在、有隣学区の自治連合会の会長、並びにまちづくり委員会の会長もしております。
よろしくお願いいたします。 
絹: はい、ありがとうございます。
そして若いゲスト、伊東さん、よろしくお願いします。 
伊: よろしくお願いします。若いと言われております25歳です。
京都大学大学院で建築の勉強をしております、伊東俊亮です。
よろしくお願いします。 
絹: そしてこの二方のゲストを結びつけた張本人、中島さん。 
中: はい、こんにちは。
京都市景観まちづくりセンターの中島と申します。
今日はよろしくお願いいたします。 

●いつもの他己紹介です
絹: はい、いつものようにこの番組は手を抜きます。
ゲストの方の人となりを、他己紹介という形で他のゲストの方に語って頂こうと思っていますので、中島さんに大田垣義夫会長と伊藤俊亮さんの人となりを、一言お願いします。
中: はい、お二人の印象はというと、簡単なようで難しいのですが、私の思うところをちょっと言います。
まず大田垣会長です。
「ぬくもりのある暮らしが息づく有隣学区」というまちづくりの目標を標榜されていますが、その象徴のような方です。
いつも温厚で、私たちもコミュニティの大事さについて、いつも学ばせて頂いています。
絹: 続いて伊東さんは、中島さんの目から見てどんな人ですか? 
中: 絹川さんもご覧の通り、憎みきれない笑顔で、地域の人にも好かれています。
地域のイベントの中では、雨の中だったのですが、びしょぬれでテントの設営など奮闘している姿がとても印象に残っています。 
絹: ありがとうございます。
中島課長の紹介は私がさせていただきます。
京都市景観まちづくりセンター、事業第1課長の中島さんです。
我々身内の者は、まちづくりセンターのことを“まちセン”と短縮して呼んでおりますが、その他にこれを横文字で読みますと“Kyoto Center For Community Collaboration”という名前を持っているということを知っている人は少ないかもしれません。
「コミュニティのコラボレーションを仕掛けるぜ」というまちづくりセンターでございます。

●有隣学区って、どんなところ?
絹: さて、今日の大切な番組のタイトル、テーマを言わなければなりません。
今日のテーマです。
メインテーマは何と言っても有隣学区でございます。
「自分も住みたいと思わせる有隣学区、人の輪を大事にする有隣学区ってご存知ですか?」と題してお送りします。
それではトークセッションに入らせていただきます。
まず大田垣会長、有隣学区ってどんな所ですかという、えらい漠っとした質問を投げさせて頂きますけれども、まちづくり委員会というキイワードと、まちセンの中島さんをして「住むんやったら、ここに住んでみたい」と言わせる有隣学区がどんなところなのか、ちょっと歴史的に語って頂けますでしょうか。
大: 有隣学区というのは、まず区域的に言いますと、松原と五条の間、河原町と東洞院の間という、非常に小さな区域です。
その中に昔は職人さんが随分多く住んでおられて、職住一体で・・・。
絹: 職人さんのまち?
大: はい、そうです。今もそうですが、扇子、仏具、和装小物といった職種の方が多い地域でした。
そこにマンションがたくさん出来た頃に、ちょうど中島さんのまちセンが私共の方に、「セミナーに参加しないか」ということでお誘いがありました。

●はじまりは“まちづくり委員会”
絹: なるほど、まちセンの中島さんたちが地域に入って来られたわけですね?
大: まちセンがやっている事業に参加しないかと。
それに参加したなかで、“まちづくり委員会”ができるきっかけをつくっていただいたわけです。
だから“まちづくり委員会”は、まちセンがしかけたということも言えなくもないんです。
絹: そのお誘いに行かはったというのは、どんな事業だったのですか。
中: 当時、我々の先輩たちが、「京都のコミュニティの在り方を、みんなで考えてみませんか」という勉強会への参加を呼びかけたということなんです。
絹: それって、もうだいぶんと前ですね。
大: そうですね、平成13年頃ですね。
それを受けて“まちづくり委員会”が平成14年にできていますから、平成13年ですね。
絹: そもそもの始まりは“まちづくり委員会”。
“まちづくり委員会”ってどんなことをなさっているのですか。

●マンションの人たちとの交流を図りたい
大: その時に学区にどんな課題があるのかというのを、みんなで考えたわけです。
1つはマンションがもうかなり出来ていましたから、マンションに住んでいる人との交流をもっと図りたいというのがありました。
それからみんながここに住んでいてよかったという、「温もり」という言葉がありましたが、人と人との繋がりがもっと深まるような学区でありたい。
それから旧有隣小学校というのが、当時、閉鎖校になっていましたから・・・。
絹: 平成14年の時点で・・・。
大: 統合して、学校の校舎だけ残っている状態だったのですが、その跡地をどうするかというのが、学区の課題だなということが、その中で浮き彫りになったわけです。
で、跡地の問題は大きい問題なので、まずマンションの住民との交流から始めようということになって、マンションの子どもたちの地蔵盆だとか、子育て世代が多いマンションの人たちのための“子育てサロン”といったものをやってきたわけです。
絹: 今、平成23年ですよね。
平成14年からだともう9年。
かなり早い時期から、たくさん学区の中にあるマンションの住人たちとの交流に目をつけられていたんですね。
大: そうです。
いわゆるマンション住人の人たちがどうしても町内会と行き来できないような状態・・・今もそういう傾向はありますけれども、当時からそういう傾向が強かったものですから、なんとか同じ学区内の住人だから、もっとお互いに交流できないか、何か良い方法はないか、それを考えようというところから、“まちづくり委員会”が、まずスタートしたわけです。
絹: 非常に大事な所をこじ開けていかれると言いますか、なかなかマンションというのは、オートロックのマンションがあったりして、あるいはマンションの扉は、向こうが見えない鉄の扉が多いですよね。
なかなか人の顔が見えにくい。
そういう中で学区の方と、何か交流を、顔の見える関係を持ちたいと考え始められた、それが“まちづくり委員会”と。
大: はい。
で、そういう努力はしたんですが、結果的に成果がどれだけ上ったかということになると、これはかなり異論があって、なかなか成果は今もそれほど上っていない・・・。 
絹: いやあ、そうでしょうか。
かなり地道に色んな事を仕掛けられたというふうに、漏れ聞いておりますが、いかがでしょうか。 
大: 仕掛けたことは、仕掛けました。
それが目に見えて、本当に交流できているなという実感が持てるような状態では、残念ながら私は達していないと思っています。
絹: まだ道半ばであると。 
大: はい。 
絹: すみません。
リスナーの皆さんの為に、まちづくり委員会だとか、地元の方が、マンションとの交流のために仕掛けられてきたこと、例えばどういうことをされてきたのか、少し掘り下げてご説明いただけませんでしょうか。

●たとえば“ふれあい地蔵盆”
大: まず1つは、マンションの子どもたちのための地蔵盆。
今は“ふれあい地蔵盆”という名前に変わりましたが・・・。
絹: マンションの地蔵盆?
大: マンションの子どもたちが、町内会の地蔵盆に参加できている場合はいいけれども、そうでない場合も大いにあるわけなので、そういう子どもたちが参加できる地蔵盆を、学区というか、“まちづくり委員会”でやろうということで始めた、これが1つあります。
それからマンション住民には子育て世代が多いから、そういう人たちが参加できるサロンを始めようというのも試みました。

●たとえば“子育てサロン”
絹: サロンと言いますと、先ほどちょっと教えて頂きました“子育てサロン”、その“子育てサロン”の場所は、どういう場所を用意されたんですか。
大: 学校の空き教室、今は人数が増えたものですから、学校の体育館を使っていますけれども。
主にお母さんと子どもが一緒に来まして、お母さんもお母さん同士、子どもたちも子どもたち同士、大いに楽しんでおられます。
絹: 初めは元有隣小学校の空き教室を使ったはったのが、今では足らんようになって、体育館を使っているわけですか。 
大: そうです。
まあ、広い方が安全ですからね。 
絹: というと体育館からイメージされるのは、子どもが走り回っている感じなのですが。 
大: そうです。走り回ってます。
絹: その“子育てサロン”というのは、例えば土曜日とか日曜日なんですか。 
大: 現在は第一金曜日の10時から11時半までです。
絹: というと、子どもさんの年齢は。
大: まだ乳幼児ですね、主に。 
絹: というと、京都市の施策の中で言いますと“集いの広場”というやつですか?
また違うんですか?
中: すみません、その辺、ちょっと詳しくないので・・・すみません。 
絹: あ、そうですか。
先ほど大田垣会長がおっしゃった乳幼児を受け入れる場所というのが、比較的少なくて、児童館というわけでもないしと。
児童館に行くまでに、行き場所を探してはる子育て中のヤングママが困ってはるという声はちょくちょく聞くんですが、そういう方たちを受け入れはったということですね。 

●どんな学区にしたいのか、皆で考えました 
大: まあ、そういう方々に人気を博しているということですね。
その今、会場になっている小学校が元々京都市が10年間は社会の変化に応じるために、何をつくるかははっきり決めないという学校だったのですが、平成18年にそれが切れたんです。
要するに跡地利用を自由に考えられる時期になったわけです。
絹: 平成18年までは「決めんとこ」と。
18年以降は「これから決めるぞ」と。
大: で、どんな地域になったらいいかを、我々も考えようということで、“ビジョン委員会”というのができたわけです。
絹: というと、“ビジョン委員会”というのは、平成14年にスタートした“まちづくり委員会”の・・・。 
大: その諮問機関のようなものです。 
絹: その下に“ビジョン委員会”という、また専門集団ができたわけですね。 
大: そうです。
そこで学校の跡地を考えるよりも先に、「どういう学区であることが望ましいか」というビジョンを考えようというので、“ビジョン委員会”ができたわけです。
で、ちょうどそのころに行政の都市づくり推進課の方から、地区計画という話もあって、地区計画という法的なバックアップを得れば、さらに充実したものになるだろうということで、取り組んできたわけです。

●地区計画とは
絹: はい、ここでちょっとストップします。
地区計画という専門用語が入りました。
京都大学大学院工学研究科の伊東さん、地区計画という専門用語をリスナーの皆さんに平仮名で述べよ(笑)。 
 伊: 地区計画は、大きな行政等が決める枠組みでは決めきれない、もう少し小さな単位でそれぞれのまちに応じた決まりみたいなものが必要だと。
そういうものをこの有隣学区では、特に地元の方々が何回も話し合って、「こういう決まりをつくったらいいのではないか」というので、出来上がったのが有隣学区さんの地区計画です。 
絹: はい、ありがとうございます。
中島課長、通常よく言われる地区計画の範囲はどれくらいですかね。
中: 今、伊東さんが言いましたように、建築のルール、制限について関係者で合意することが必要なので、通常では御町内レベルというのが標準かと思います。
ただまちづくりの方針みたいなものを、学区さんでつくられたのは何例かあります。 
 
●有隣学区の地区計画 
絹: 今回、有隣学区さんで、地区計画がなされたと。
この“ビジョン委員会”の流れがずっと来るわけですけれども、それって、通常イメージする地区計画というには、ものすごく広い範囲ですよね。 
中: 今回、有隣学区さんの2000戸以上の世帯の方が、同じ方向に向かって、自分たちも少しずつ我慢しながら、良い町並みをつくろうというルールをつくられたことはすごいことだというふうに、私たちも評価しております。 
絹: さらっと言わはりましたけど、2000戸と言わはりましたよね。
自分たちが少し我慢をしてとおっしゃいました。
それって、めちゃくちゃまとまり難くて大変で、すごいことと違うんですか、伊東さん? 
伊: もう本当に、こんな多くの人たちの合意を取って、それを1つの形にしていくというのは、すごい苦労をされたことだと思うのですが・・・・
何回も何回も話し合って・・・。
絹: さて、なぜそんな大変な、ものすごい事が形になったのか、そのためには大田垣会長はじめ、“まちづくり委員会”“ビジョン委員会”の方々の非常に地道な歴史があります。
その歴史の、一年前から登場したのが伊東さんですよね。
伊: そうです。
歴史はすごく浅いんですが。
絹: 伊東さんは有隣学区にどのように貢献されたんですか。 
大: 我々が地区計画の案を作って、学区の要望として京都市に出したのが平成21年の秋です。
そして京都市が京都市の案を作って地区計画というのが決まるんです。
学区の要望というのは、あくまでも要望ですから。京都市が案を作って、住民への説明だとか地権者(土地の権利を持っている人)に対する説明だとか、色んなことを京都市がやりますよね。
そういうことにほぼ1年かかって、この23年の2月に京都市案が都市計画審議会を通ったわけです。
その京都市に要望書を出してからの1年間というのは、もう我々には、地区整備に関してはすることはないわけです。
京都市が考えてくれるわけですから。
その時に伊東君が協力してくれて、学区の地蔵盆をもういっぺん盛り上げようという取組に協力してくれたわけです。 

●お地蔵さんめぐりのマップ作り
絹: さて、その伊東さんの活躍について、伊東さんご本人からちょっと語って下さい。
 伊: はい、まず有隣の“ビジョン委員会”の方で、もともと松原のお不動さんの落慶に合わせて、お地蔵さんめぐりのイベントをしようという動きになっていまして、その中でお地蔵さんめぐりのマップをつくろうと、つまり各町内にあるお地蔵さん、なかなかその町内の人しか知らないということになっているので、やはり学区全体でみんなで共有しようという。
そういう昔からあった伝統とか祠というものを、みんなで共有したいということで、学区の人たちと一緒になって、それぞれのお地蔵さんの由来だとか、場所だとか、いつからあるのか、そういうことを調べてマップを作って、それを使ってお地蔵さんめぐりのイベントさせていただいたということになります。 
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 絹: はい、先ほど少し教えて頂いたんですが、結構地道なアンケートで・・・各町内さんに「どんな祠があるんですか。お地蔵さんてどんなんですか」って、尋ねられたんですってね。
伊: そうですね。
大田垣会長に協力していただきながら、そういうことをさせていただきました。
 絹: はい、手元に“お地蔵さんめぐりMAP”があるんですが、有隣学区まちづくり委員会・平成22年7月発行となっております。
有隣学区の例えば“乳房地蔵尊”福田寺町(ふくでんじちょう)、例えば“延命地蔵尊”13番は何と読むんですか?
伊: 上鱗形町(かみうろこかたちょう)ですね。
絹: それから万寿寺町“天道大日如来尊”は「蛤御門の変にて行方が分からなくなったが、昭和11年に再発見、70年ぶりに町内へお帰りになられた。いまは曹洞宗“宗仙寺”内にお預けしてある」というような綿密なマップがあります。
これを持った地域の方々が、スタンプラリーよろしくチェックポイントを回られたんですって?
 伊: そうですね。
主に子どもたちの参加が多くて、そのチェックポイントの中でも子どもたちを遊ばせるような所が3か所ありまして、そういう場所ではバルーンアートをして子どもたちを楽しませたりだとか、色々ゲームをして遊ばしたりだとか、そういうことがありまして・・・。
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●学生さんをひき込むということ  
絹: それは京都大学の学生さんたちがですか? 
大: いや、それは少年補導委員会の中に学生班というのがあって、学生さんが少年補導の活動に協力してくれている。
その学生班の人たちが、色んなゲームを考えてくれたわけです。
絹: そういう世代間の助け合いのようなことが、有隣学区では成立しているんですね。少年補導委員会に学生班があると。
どこの少年補導委員会にもそういうのはあるんですか。 
大: どこにもあるというわけではないですね。 
絹: 全ての所にあるわけではないですよね。
なかなかそうやって学生さんが、「学生のまち京都」と言われているけれども、地域に学生が出て行って何かお手伝いするというのが、なかなかマッチングというか、そのお見合いがうまいこといかないのが、地域の悩みでもあり、学生さん側の悩みでもありますよね。
大: だから本音を言うとね、有隣の学生班も純粋に有隣の住民ばかりではない。 
絹: はい、外からも来ているんですか。 
大: 外からというか、学生も自分の友達もひき込んでやらないと、今は学区内の学生だけで構成するには非常に難しい時代になっているわけです。 
絹: 若いヤツに「ちょっとお前、ひっぱりこんで来い」と指令を出さはるわけですね。
大: いや、学生同士の人脈で、却ってその方が活発に活動してくれるんです。 
 
●ワンルームマンションを否定しているのでは、決してありません 
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絹: というような非常に地道な活動を、“子育てサロン”それから“ふれあい地蔵盆”といった形で展開されています。
お話を伺っていまして、そういう有隣学区の皆さまの地道な活動があったが故に、地区計画という形のものに繋がったのだなということを、強く感じます。
そういう雰囲気とか歴史のようなものを見て、まちづくりセンターの中島さんが「ここ、住みたい!」と叫ぶのは、『なるほどこういうことだったのか』と思いました。
 
  ちょっと蛇足ではありますが、今日の京都新聞のコピーを持ってきております。
市民版と23面に非常に大きく有隣学区のことが取りあげられております。
お気づきになった方は多いかもしれませんが、ちょっとだけ見出しだけ紹介しますと、
「定住家族増やしたい 有隣元学区 ワンルームマンション規制決定」と。
「見出しだけ読むと部分的に強調されていて、より正確な説明がいるんだよ」と大田垣会長も言っておられます。
けれども
「ワンルームマンションの建設を規制する元有隣学区の地区整備計画が7日、京都市都市計画審議会で決定しました」とあります。
ただ絶対に押さえておかねばならないのは、皆さんは
「ワンルームマンションに敵対しようというのではないんだよ」とおっしゃいました。
「今あるワンルームマンションと仲良くしよう」それから・・・

●地道なまちづくり活動の経過としての地区計画
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伊: やはりワンルームマンションの人というのは、学生とかが多くて入れ替わりが激しい。
そういう人ではなくて、長く住んでくれるファミリーマンションの人ももっと地域の活動に参加してほしいという思いがありまして、有隣学区ではそういうファミリーマンションをなるべく誘導していきたいというような事を思われて、地区計画の中にそういう項目を盛り込んだという・・・。
規制にはなるんですけど、それは今までのまちづくりの経過があって、それに応じた形でそういう決まりが出来たということは、本当にすごいことだと思います。
  
大: おっしゃる通りです。
絹: そして中島さん、住んでいる方が我慢をする部分もあるということについて、一言コメントをお願いします。 
 中: やはり景観・コミュニティというものは、公共というものをみんなで協力しながらつくっていかないと、豊かな暮らしができないのかなというふうに考えています。 
絹: 補足しますと、住民の方が我慢するというのは、土地を持っている地域の方の中には、ワンルームマンション建てようと思われる方も、いはるはずです。
けれどもそれは一定限度、地域のことを思うと「我慢してくれへん?」あるいは「我慢しよか」と。
それとマンションと地域の方との「交流をしよ」という思いがあるんじゃないですか? 
 大: だからファミリーマンションとワンルームと抱き合わせで、比率は2:1で、ワンルームの方がやや少ないけれども、全くダメだと言っているわけではないので。
絹: そこのところを誤解されないようにということですね。 
大: そうなんです。
絹: 最後にもう一回だけ申し上げます。
有隣元学区さんのこの画期的な地区計画という形に結実されたのは、平成14年以来の“まちづくり委員会”の皆さんをはじめとする地道な活動がありました。
顔の見える有隣元学区の皆さまの、2000戸に及ぶ人たちが相談して決められるという、そういう地域である。
そこへ京都大学の高田研究室が舞い降りて、下支えして、少年補導の学生委員会の方がお手伝いしてということでなった、ある意味では京都のまちづくりの中で歴史的なものです。この事を今日お伝えできればと思います。

さて、告知タイムです。よろしくお願いします。
 
●告知です
 中: このような地域で頑張っておられる姿、あるいはこういうまちづくりが必要ではないかというようなセミナーを、まちづくりセンターではご用意しております。
2月20日には「地域情報の発信」というテーマでシンポジウムを、2月26日には「商店街を元気に」ということで、地域と商店街の関係について、3月5日にも景観についてのセミナーがございます。
是非、ご都合のつく方はふるってご参加ください。 
絹: この番組は、心を建てる公成建設の協力と、京都府地域力再生プロジェクト、そして京都市景観まちづくりセンターの応援でお送りしました。
お三方、本日は本当にありがとうございました。
全:
ありがとうございました。 
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