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放送日 平成17年4月6日(mp3形式音声ファイルはこちら→)
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 放送内容は、著作権の保護を受けますので、個人でお聞きになる以外のご利用は出来ません。
タイトル: 『ニュータウンの再活性化』『集合住宅は一つのコミュニティ(自治体)』
テーマ: 住宅金融公庫東京支店調査役、学習院大学法学部非常勤講師 竹井隆人氏をゲストに迎えて
出演者:
竹:竹井 隆人氏 住宅金融公庫東京支店調査役、学習院大学法学部非常勤講師
松:松岡 千鶴氏 (NPO法人京都コミュニティ放送 放送局次長)
絹:絹川 雅則 (公成建設株式会社)
 放送内容については、無断使用を禁止させていただきます。この件についてのご連絡はこちらまで。  
絹: まちづくりチョビット推進室!
*************************************
絹: 皆さんこんにちは。こんばんは、かもしれません。
それではこれから、まちづくりチョビット推進室、公成建設の協力でお送り致します。
もう何回になったんでしょうか?
何回目かはちょっと忘れてしまいましたが・・・
お相手はいつものように、当京都三条ラジオカフェのマドンナ、松岡千鶴さんです。
松: はい。よろしくお願いいたします。
絹川さん、お久しぶりです。
絹: ご無沙汰しております。
松: ご無沙汰しております。
絹: 私、当まちづくり推進室の室長を務めております、絹川でございます。
本日もお相手よろしくお願いします。
では、今日の特別ゲストの紹介から入らせていただきます。
今日は、東京からお越しいただきました。
今日のゲストは、住宅金融公庫・・・そして学習院大学の法学部で非常勤講師を勤めておられます、竹井隆人さんです。
竹: どうぞよろしくお願いします。
絹: 竹井さんよろしくお願いします。
松: よろしくお願いします。
絹: まず竹井さんと私の出会いを少し、語らしていただきます。
この番組を始めるに当たりまして、「センテナリオ物語」その1からその4と言うのが、そもそもこの番組のキックオフのエピソードになったわけですけれども。
京都府エリアに於いて初めて、定期借地権型のコーポラティブ、いわゆる“つくば方式”ですね、の共同住宅・・・これ私の住宅でもあるんですけれども・・・する事になった。する決断をした、その私の背中を「ポン」と、押して下さったお一人が、この竹井さんです。
竹井さんは、住宅金融公庫の方でありますが、“つくば方式”の生みの親の一人でもあります。
知る人ぞ知る、「竹井さん」と言うことであります。
と言うことで、竹井さんのご紹介、こんなんでよろしいでしょうか?
竹: えぇ。まぁ・・・結構ですよ。
絹: はい。
竹: はい。
絹: 声からお聞きになると、非常に物静か、普段のたたずまいもすごく静かなんですけれども、その中に激しい、実は過激な部分も秘めておられるというところが、今日、引っ張り出せるかどうか・・・と言うところで、まずお話しいただきたいと思います。
それでは今日のキーワードといいますか、テーマでありますけれども・・・
今、竹井さんが非常に興味を持って、講演だとか執筆だとか、本業・・住宅金融公庫のお仕事を絡めて、或いはそれを離れても、ラジオでしゃべられたり、或いは公演でしゃべられたりされてるのが、「ニュータウンの再活性化」言うことだそうです。
それから、「集合住宅は一つのコミュニティ:自治体でもあるよ」・・・今までの建築に携わる人たちの視点には、そういうコミュニティを維持していく仕組み・・・建物は建ててしまえば終わってしまうんだよ、て言う常識から少し外れた、建物自身を評価しよう、と言う視点が欠けているんじゃないか?って言うようなことを今、竹井さんは興味を持って、研究されています。
まずその辺を切り口に、竹井さんから語っていただきます。
では、よろしくお願いします。
竹: そうですね。
私は政治学が実は専門で、今大学でも、政治学の学生にですね、教えていたりするんですね。
絹: はい。
竹: で、今おっしゃっていただいたようにですね、集合住宅って言うのは一つの、自治体・・都市の一部でもあるし、より小さな都市だという風にも言えると思うんですね。
ですから、そこにはですね、皆さんで、その構成員たる住民達が、いろんな共通の価値に向かっていろんな事を合議していくことが必要であるわけで・・・
まぁこれはまさしく一つの生態、つまり政治体で有るわけですね。
絹: はい。
竹: だけど、そういった視点が欠けている・・・つまり、私も本業ではですねぇ、まちづくりとか都市再生とか言われている部分にかかわっていっとるんですけれども・・・
今見ていると、まちづくりって言うとですね、大きい建物を、例えば再開発して建てるとかですね、そういったことで、「完結したと」いう風な部分が、まぁ非常に大きいんじゃないかと、いう風に考えておりまして・・・
私はそうではなくって、作ったところがスタートであってですね、そこからその建物・・・それはまぁ「町」と言っても良いかもしれません。
或いはその居住区全体を含めて、そこをどうやって良好に維持していくか、って言うことが必要であって、それはまさしく、その政治体のですね、一つの目標である訳ですね。
絹: うーん。
竹: そういった、目標を如何に勝ち取っていくか、まぁそういうことをこれからやっていくことが必要ではないか。
それはですね、今地方分権とか、いろんな課題が政治学の間では言われていますけども、まぁその一つの、或いは究極の地方分権の形態として、「集合住宅」或いは「町」と言うものがある訳であって・・・・
そこをまず良くしていくということが、政治の活性化或いは真のデモクラシーと言っても良いかもしれませんけども・・そういったものも完成に繋がっていくんじゃないか、と言う風に考えているわけで・・・
まぁ、そういった研究をしています。
まぁ、非常に政治学者の間では、ユニーク・・たぶん私が唯一だと・・・我が国では、まぁ言っても良いんじゃないかなぁと思いますけども。
まぁそういう研究、或いは関心を持って、本業と或いは学業、研究者としてやっております。
絹: はい。
物静かに、淡々と竹井さん語られましたが、松岡さん。
松: はい。
絹: 実は、この言葉は「毒」を含んでおりますし・・・
松: そうでしょうかねぇ?
絹: いや、あの、爆弾をも内包していると私は感じました。
松: はい。
絹: それは何処か、と言いますと、既存の建設業だとか建築業だとか都市計画とかに携わっている人たちへの、アンチテーゼと言いますか・・・
「君たち」・・例えば僕がですね、地元の建設屋ですけれども、
建物建てて、設計書通り仕様書通り建てて、綺麗に・・失敗なくですね、お納めしました。で、お金を頂戴しました。
まぁメンテナンスはしますけれども・・・10年補償というような事もこの頃出て来ておりますけれども・・
「そういうメンテナンス制度で、それで終わってホントに良いの?」て言う、疑問符を突きつけられたと・・・
で、私が前、この番組でも語らして頂きましたけれども、建物という・・・私の場合は「コンクリートと鉄の箱をお納めして、現場を去るだけじゃなく、コミュニティの種を撒いて・・ご近所づきあいの種を撒いて去ることが出来たらなぁ・・って言う夢を持ってます。」って言いましたけども、いみじくも竹井さんは、「その夢の部分を夢に終わらせるな」て言うような、竹井さんなりの言葉で、「その部分が欠落しているんじゃないの?」って言うことを、グーッとこう、のど元に詰め寄られた様な気がちょっとしたんですけど、そんな風には思われませんか?
松: ちょっと竹井さんに質問したいんですけれども。
今、その集合住宅が、一個の政治体だという風におっしゃいましたけれども、それは、あの・・責任て言うのは、建設会社の、そして住民自身のそういう政治体を作る主体なんでしょうか?
建設屋さんは、やっぱりそこまで、後の責任を持って、そういうものにかかわるんだ、と言う、そういう意味も含まれているんでしょうか。
竹: 私はそうは思って無くて、私はあくまで、それをですね、その政治体を構成している住民の皆さんが、その政治体の主体で有るわけですよね。
さっき言いませんでしたが、私はデモクラシーの一つの形態だと思っているわけで、まぁそれは国家と同じように、民主的な政治体であれば、それは住民一人一人が責任を持っていると言うことだと思っていて・・・
で、絹川さんのお言葉に対しては、だから建設業の方がそこまで責任を感じる事自体が、まぁそんなに必要なくて、むしろ我々・・私まぁ半学者ですけれども、その政治学とかですね、文系の研究者があまりにも、そういった私の視点ですね・・でもってものを見ていない、つまり住宅或いは都市をテーマとする政治学者、或いはそこを一つのデモクラシーと捉えて、そこを良くしていこう・・と言えば今言われている地方分権等の課題に対して、じゃぁ集合住宅をその手法として、土台として考えていこうって言う考え方は、まず無い・・僕は見たことがないですね。
それは、文系の・・・有る意味では理系の研究者や実務家じゃなくて・・文系の研究者、或いは実務家の責任でもあると・・・或いはそっちの方が強いかもしれませんね。
と言う風に思っています。
絹: ちょっと安心しました。
松: あっ(笑)、そうですか。
絹: いや、あの・・・あんまりね、建設屋に対する、我々の仕事の仕方に対する、そこまで責任ひっかぶらなくても良いよ、って言う優しいお言葉だったと思うんですけれども、さらに今、松岡さんの質問をね、展開させますと、集合住宅・・たかが住まいだけれども、その集合住宅における人と人との繋がりだとか、「せいたい」って言葉を使われましたけれども、これは政治体と言うことの政体と、それから生態系の生態と色々取り方有ると思うんですけれども・・・そこに着目して、大事に、隣近所の政体って言いますか、コミュニケーションといいますか、コミュニティ・・に学者・・・今、文系の学者さんと言う言葉使われましたけれども、政治学の方とか、そういう注目の仕方をする事で、今の民主主義って言いますか・・・例えば、選挙に行かないじゃないですか・・・いろんな人。
投票率がすごく下がってたりとか。
ひょっとしてそういう世の中の大きな流れまで、直結するようなラインが、その中にも隠れてなぁい?って言う風にも、僕は聞こえたのです。
その読み取り方は、竹井さん、ちょっと違いますか?
竹: いや、よろしいんじゃないですか?私はなにも、全くないって言ってる訳じゃなくて、勿論日本にも、分譲マンションはじめとして集合住宅と呼ばれているものは、多々あるわけで、その中にはですね・・・・私、絹川さんのおっしゃった事で一つ気になるのは・・
絹: はい。
竹: 「コミュニティ」って言葉ですね。
ですから、近所づきあい・・て言うか人の繋がりを重視するのか・・
絹: はい。
竹: 私は、それよりもですね、その政体に関わる・・
絹: はい。
竹: これ、政府と言っても良いかもしれません。
政府への・・関わる人々のあり方・・・だから隣近所のつきあいって言う言葉だと、なんか非常にプライベートな意味合いが強い、と思うんですけども、世間話をしたりですね、一緒に食事をしたりとか、て言う意味が強い様に思うんですけれども、そうじゃなくて、公的な繋がり・・つまり共通の目標に向かって、それについてどういう対策を打っていけば良いのか、て言うような話し合い・・合意って言うことをする事が必要じゃ無いのかなぁ・・って思ってまして、それが出来ているものも日本にはあるんじゃないのかなぁと思いまして・・・
絹: はい。
竹: それを・・ただ、出来てないところの方が、一見すると多いように思うんで、それを何とかして、高めていく必要があるんじゃないかな、という風に思ってまして、その一つの手法として、「スケルトン定借」って言うのは、建物の評価を採り入れていますから、日本の場合には建物の評価って言うのは、なかなか評価されにくい、慣習というか、そういう制度システムになっている訳ですけれども、そこを自分達で作ったシステムにおいてですねぇ・・・評価システムを自ら入れているって言うことで、共通価値が生まれていく土壌がある。
つまり、今申し上げた公的なコミュニティ・・繋がりというか政治的な合意をつくって行きやすい目標が出来るんじゃないか、って言う風に考えて、推進しているわけです。
絹: はい。
コミュニティ・・これを的確に捉える必要があるよ、と言うまずご指摘でした。
近所づきあいだとか、井戸端会議と言うようなところを超えて、もう少し公の・・頻な例で言いましたらマンションの管理組合でもそうですね。
一つの目標・・このマンションを、みんなで作ったこのマンションを、この共同住宅を如何に長持ちさせて、大事に使って行くかって言う、共通の目標に向かって、そういう政体と・・政治体と言いますか、話し合いだとか意思決定だとか言う方法がきちっと共有されてるような状態を目指す、って言うのが近所づきあいだとか、そういうことを超えた、少し、より社会性の高いレベルで必要じゃないでしょうかね。
その・・そういうものを“つくば方式”って言うものは内包してますよ、と言う風にご指摘でしたね。
松: はい。あの竹井さん、又質問なんですけども、その“つくば方式”ですと、竹井さんがおっしゃった様な政体って言う形は、自然・・そもそもその成り立ちから、そういうものなのかなぁ?っていう風に思っているんですが、今現在有る、例えばマンション、集合住宅は、例えば一戸一戸の方が隣となるだけ関係したくないとか、隣に住んでる人なんて顔も見たことないとか、そういう集合住宅って結構・・・それがほとんどなのかなぁっていう風に思っているですけども、そういう中で、そういう集合住宅が一個の政体として動くには、一体どういう風にしたらよろしいんでしょうか。
竹: えーと、私はですねぇ、今考えているのはですね・・・うーん、一つは「防犯」ですね。
私が去年出した訳書で、「ゲーテッド・コミュニティ」言う本がございます。
それはアメリカの・・・今日本で言うとマンションだけじゃなくって、郊外に住宅地って言うのが日本でも有りますよね。
それを一つのまとまりとして、捉える考え方がアメリカにあって、その住宅地の周りをですね、フェンスなどで囲って、出入り口をゲートの有るですね、一箇所二箇所に限定してしまう様な、封鎖された住宅地って言うのが非常に流行ってるんですね。
で、最近日本でも、そういうものが紹介されるようになっているんですね。
ですから、今デベロッパーそういったもの、非常に・・まぁ、目指してるっていうか、非常に関心を持って・・・で、あわよくば、そういうものを日本でも作っていきたい、と言う風に思っているように思うんですよね。
で、それだけ「防犯」・・まぁ、セキュリティに関して住民の・・その住宅に住んでる人たちの関心が高くなっていること、について私は非常に注目している。
つまり、いまおっしゃった様に、集合住宅におけるですね、私が言ったような政体としての機能ってあまり無いように思うんですけども、それなりの現在は、セキュリティを一つの共通価値として・・・まぁ例えば、「うちのマンションは防犯が全然なってないねっ」って話が、出てですね、「じゃぁこれからどうしようか?」と言う協議をしていく、或いは対策を立てる、と言ったような、有る意味で公的な目的に沿ったですね、合議がされて行く可能性がある。
まぁ、そこに私は期待を今持っている次第ですね。
絹: うん。
松: これは、納得出来ますね。やっぱり、そういう共通の問題があるはずだと。
それに向かって、みんなで一緒に考えていく、と言うことは可能だと言うことなんですね。
竹: はい。
松: 絹川さん、どうですか?
絹: はい。
あの・・すごく身近な問題なんですけども・・・・防犯・・例えば防犯という切り口を考えていく事で、それが・・よく言われるじゃないですか。
政治が何流だとか・・・経済は二流で政治は三流だとか・・・
なんかそんな、言われる言葉に棹さすものを、実は自分達は自分達の足下に、ホントに身近なところに持っていて、そこに研究者として、竹井さんが着目されて、われわれ市井の一市民は、そういうところから一歩一歩固めていくことで民度が上がり・・・どう言うんですかねぇ・・地方分権とか、そういうところまで、実は繋がっているよって言うご指摘だと思うんです。
さっき、竹井さんと少しお話ししてた中で、例えばまちづくりだとか都市計画なんかに、今、かかわろうと言う人たち・・増えてきてはいますけども、ホントのことを言ってまだまだね・・専門家がやれば良いんだ、と・・学校の先生がやれば良いんだ、と。
学識経験者、お上がやれば良いんだ、って「私たちと関係ないわ」って言う人の存在の多いですよね。
竹井さんのご指摘って、そういうところにも僕、かかわっているんじゃないかなと。
そこを何とかしたいって、実は竹井さん、静かに思っておられる・・様な気がしますけど。
松: あのぉ、京都でも、まちづくりにかかわってらっしゃる方、沢山いらっしゃるんですけれども、そういう場合に注目されるのは、古い建物をどう残すかとか、町並みをどうするかとか、そういうところがやっぱり主に語られてますよね。
そうじゃぁ、無いんじゃないかという、そういうご提案でも有るわけですか?
竹: いや、そんなことは無いと思いますよ。
私、非常に関心を持って、最近の動きを見ているのは、京都は「景観法」の発祥、或いはモデルになるところだと思うんですよね。
で、景観て言うのは、有る意味では、さっき私が申し上げた、公的な目標、価値でもあるわけですよね。
ただ、それに関してですね、何処まで、じゃぁ人々の財産とかですね、或いは自由、或いは権利、と言うものを「景観」と言うもので制限できるのか?
それが何処まで具体的に合意できるのか、私は非常に難しい問題をはらんでいる、って言うように思いますね。
絹: 竹井さん自身も、実は京都のご出身で、先ほどお聞きしたところに依りますと、新門前の花見小路でしたっけ、元のご実家があったと言うところで、ご自身の記憶の中にも、京都の町屋の記憶が色濃く残ってられます。
そういうところを、保存するというのにかかわること・・今や町屋ブームで有りますし、京都は・・いろんなそういう町屋再生型のプロジェクト、生まれてきてます。
これはこれで良いことだ、と思いますけれども、それだけでも無いよ、と言う・・・僕たちが、どうも片方から見る・・・物事を見てしまいがちですけれども、竹井さんは「政治学」というご専門から、全くまぁ、虚をつかれたと言う・・言い方変ですけどね。
ホントに僕が着目しないところから切り込んで来られたなぁ、って言う風に思ってまして、非常におもしろいところを、攻撃されたなぁ、って思ってます。
竹: ・・・攻撃しましたっけ?(笑)
絹: いえいえいえ。あの、すいません。
僕もねぇ(笑)、竹井さんも、元合気道を少しやってたもんですから・・
松: はい。(笑)
絹: あの、私の方はそういうのはすぐ、言葉にして・・・
「攻め」とか「受け」とか、「取り」とか「受身」とかそんな言葉が出ちゃうんですけども、攻撃された訳じゃないんです。
「もっとそこを、勉強しろよ」という風にアドバイスをいただいた、言いたいんです。
松: まぁ、そういう視点を持ってはどうかと・・
絹: はい。
松: ・・言うご指摘をいただいたと言う感じでしょうかねぇ。
絹: そうですね。はい。
松: はい。
竹: 私がですね、その町屋保存とか・・・絹川さんが良いことだっておっしゃったのはですねぇ、私はそれは建築から見れば良いんだっていう風に聞こえるんです。
絹: はい。
竹: では、本当にその町屋を保存して良かったのかどうかって言うのは、そこに関わるひと、或いは社会とか、或いはその生活の仕方ですね・・・それに関わってる人たちが、本当にそれで良かったのかどうか、って言う視点が、実は欠けているように思うんですよね。
絹: 住んでる人達が、ホントにそれで幸せになったのか、と?
竹: そうですね。
さっきおっしゃっていただいた私の実家は、新門前に有る、広大な町屋だったんですね。
典型的な町屋ですけど。
それ、20年ほど・・あぁ、そうでもないですねぇ。
そうですね、20年ほど前に潰したんですね。
絹: はい。
竹: 只、その選択は、私は間違って無かったろう、と思ってますね。
あのころ私の祖母・・高齢の祖母がですね、一人で町屋に住んでいて・・・まぁ、とても住めたもんじゃないですね。
高齢の方にとって、一人でそんな広大な町屋に住めない。
絹: そうですよね。
竹: ですから、それを潰したんですね。
で、当然転居するのも嫌がったんで、そこにはすごく愛着がある。
絹: うん。
竹: ですから、機能性を重視して建て替えたわけですね。
それは間違ってないし、今起こっている町屋ブームって言うのは、そこに住んでるひとに、「絶対それは壊したら駄目だ」って強制力を持ったものではいけないと思うんですよね。
絹: 大事なとこですね。
竹: そうですね。
ですから、都心空洞と言いますけども、結局、お年寄りが多くなっていった場合に、本当にそういう町屋を残して、「じゃあ誰が管理・維持するのか?」「誰が生活するのか?」
絹: うんうんうん。
竹: まぁ、そういう視点を持たないと、建築学的に保存して「ああ良かった」って言う話で終わらないんじゃないかなぁ、と思いますね。
有る意味で・・その・・日本の抱える大きな問題を、凝縮した形で・・京都の町屋、それをどう保存するかどうか、って言うのは、内包しているように思いますね。
絹: はい。
有る意味、辛口の町屋に対する批評ではありますが、こういわれる反面ですね・・・
実は竹井さんご自身は、初の「古建築保存再生型のスケルトン定借借地権事業」って言うのにも、内緒で関わっておられるわけです。
松: 内緒で?(笑)
竹: 内緒じゃないですよ、別に・・(笑)。
絹: あのね、本郷にねぇ、求道学舎って言う、京都大学の建築系教室の生みの親でもあります武田五一先生って、建築勉強している人なら誰でも知ってる様な方が設計された名建築が有るんですけれども。
このコンバージョンという形で、定期借地権型のコーポラティブの共同住宅として、蘇らせようと言う動きを仕掛けておられる方のお一人でもあるんです。
ですから、単純に竹井さんのことを、「町屋保存・・駄目だよ」・・
竹: いや、駄目って言ってるわけじゃぁ・・(笑)
絹: って言ってる人じゃ無い。あのね、町屋保存・・
松: 竹井さん、そういうのは言ってないですねぇ。
はい。
竹: (笑)
絹: そうそう。すいません。僕ちょっと、言い過ぎました。
あの、両方のちゃんとした方法も提案されて、両方に足をかけて・・お話をされている方、って言う風に思って下さい。
松: そうですね。
あの、住んでる人がどうなのかと・・
絹: えぇ。
松: 生活するに当たってどうなのか、と言うことを考えようと。
絹: はい。
松: そんな風におっしゃったんですね。
絹: はい。
すいません。今日は翻訳のレベルが、ちょっと性能ダウンしておりますが・・・(笑)
と言う事で、そろそろこの音楽が鳴ってまいりますと、終わりの時間が近づいております。
今日は、住宅金融公庫、そして学習院大学の非常勤講師の竹井さんにお越しいただきまして、政治学と言う新たな切り口からまちづくりを切っていただきました。
・・・そろそろ終わりですね?
松: そうです(笑)
絹川さん、今日はちょっと緊張しましたね。
絹: はい、ちょっとね、空きましたんでね。
あれ?まだ二分有るんですか?
松: (笑)
絹: あっ!すいません。
私、時間間違えてました。(笑)
こんなことでやっとりますが、後二分有ると言うことなので、まだしゃべれますね。
えー・・しゃべり残したことどうぞ。(笑)
松: はい。竹井さん。
まぁその集合住宅で住んでらっしゃる方が考えるって言う事が、真のデモクラシーの第一歩である、と。
これがやっぱり、一番でしょうか?今日のポイントの。
竹: まぁ、私が考えていることはそうですね。
松: あぁ、そうですか。絹川さん・・・はい。
竹: 私は、今書いている本のタイトル・・仮ですけどもね。
松: えぇ。
竹: 夏前には出ると思いますが、その「集合住宅デモクラシー」って言うタイトルで出そうかと思っています。
副題が「新しいコミュニティガバメンツの形」という風にしています。
松: あぁ、そうですか。絹川さん。
絹: はい。
松: やっぱり、竹井さんは、激しい内面をお持ちの方です、きっと。
絹: はい、あのわたしは、過激な人だと見てます(笑)。
えーとですね、最後にもう一度・・こういう古建築に興味の有る方の為の情報ですが、
「コーポラティブ方式で築78年の集合住宅の再生」
「東京本郷の求道学者。金融公庫も協力。」
と書いてある新聞記事があります。
この、金融公庫も協力って言うのは、竹井さんが協力してるって事です。
で、この辺のことを勉強したい学生さんだとかは、チェックして置いて下さい。
竹井さんて言う人物の、研究者の名前も、是非覚えておいていただきたいと思います。
と言うことで、そろそろ終わりです。
今日はタイミング間違ってごめんなさい。(笑)
竹井さん、どうもありがとうございました。
竹: はい。ありがとうございました。
松: ありがとうございました。それではさようなら。
絹: 失礼しまーす。
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